MPI並列化を用いた構造生成

2023/10/21 update

CrySPYのバージョン1.1.0(1.2.3以上の利用を推奨)からは,MPIを用いたランダム構造生成が可能になった. MPIを使うにはPython環境にmpi4pyをインストールする必要がある. 当然,計算に利用するワークステーション等にMPIライブラリ(Open MPI,Intel MPI,MPICHなど)も必要である.

情報

MPIを使うのに下記が必要

  • CrySPY 1.1.0 1.2.3 or later
  • mpi4py
  • MPI library (Open MPI, Intel MPI, MPICH, etc.)
警告

1.1.0 <= CrySPY <=1.2.2ではバグがあった. MPIを使ったジョブをbashやzshで実行するとき(e.g., jobcmd = zsh, jobfile = job_cryspy),MPIのジョブが流れない. qsubやsbatchでジョブスケジューラーを使う場合は問題ない。 このバグはバージョン1.2.3で修正.

下の図にSi8原子1000構造をランダムに生成するのにかかった時間とMPIプロセス数の関係を示す.下記のセッティングを使った.

[basic]
algo = RS
calc_code = soiap
tot_struc = 1000
nstage = 1
njob = 2
jobcmd = zsh
jobfile = job_cryspy

[structure]
natot = 8
atype = Si
nat = 8
mindist_1 = 2.2

mindset_1 = 2.2のように厳し目に設定して,わざと時間がかかるようにしてある. それぞれのプロセス数において10回ずつ実行して,平均を線で結んでいる.

fig_MPI fig_MPI

Run

mpiexec -n 4 cryspy -p