VASP(Fe-Al)
最終更新日:2026年10月16日
バージョン1.4.2でEA-vcはVASPに対応.
ここで利用しているファイルはCrySPY_utility/examples/vasp_Fe-Al_EA-vcからダウンロードできる. このチュートリアルでは,VASPを用いてジョブスケジューラーを備えた計算機クラスタで行うことを想定している. 対象となるシステムは2元系のFe-Alで,強磁性を仮定した計算を行う.
事前計算
EA-vcではcryspy.inでref_energies(ver. 1.4.3以下ではend_point)として,各元素単体の1原子当たりのエネルギーを基準として用いるため,事前に計算する必要がある.
exampleファイルの中に二つのディレクトリがあるはず.
結晶構造データ(POSCAR)とその構造最適化を行いエネルギーを求めるインプットファイル(INCAR)およびジョブスクリプト(job_cryspy)があるので適宜使用する計算機の環境に合わせて編集すること.
また,POTCARファイルは配布できないので各自で準備すること.
INCARファイルでは,最終的に使用するカットオフなどの値を単体の計算でも利用しなければならないので注意すること.
ジョブを実行する(ジョブサブミットのコマンドは適宜読み替えること).
計算が終わったら1原子あたりのエネルギーを計算しておく. 今回はBCCやFCCなので,ユニットセルは1原子で構成されており,全エネルギーの値をそのまま使えばよい. 通常はユニットセルの原子数でセルあたりのエネルギーを割って計算する.
cryspy.in
cryspy.inの例.
algo = EA-vcを使用.- v1.5.0以降は,[option]セクションの
energy_output_intervalで凸包の図と凸包からの距離のファイルの出力間隔(世代数)を指定できる.デフォルトは1(毎世代),0で自動出力を無効化. - v1.5.0以降は,[option]セクションの
backup_intervalで自動バックアップの間隔(世代数)を指定できる.デフォルトは1,0で自動バックアップを無効化.詳細は機能 > バックアップを参照. jobcmdは計算機環境に合わせて変更すること.- [structure]セクションでは,
ll_natで各元素の原子数の最小値,ul_natで最大値を指定. n_pop=n_crsov+n_perm+n_strain+n_rand+n_add+n_elim+n_subsref_energies(ver. 1.4.3以下ではend_point)には事前計算しておいた,FeおよびAlにおける各単体の1原子当たりのエネルギー(eV/atom)を入力.atypeの順番.- [EA]セクションのパラメータについては,入力ファイル > [EA] sectionおよび探索アルゴリズム > 組成可変型進化的アルゴリズム(EA-vc)を見ること.
- 自動的にプロットされる凸包グラフのパラメータはチュートリアル > 組成可変型進化的アルゴリズム(EA-VC) > 解析と可視化も参考にすること.
For VASP
[VASP]セクションのvasp_MAGMOMにはatypeに対応する元素のMAGMOMの値を入れる.
CrySPYは./work/xxx/INCAR(xxxは構造ID)にINCARをコピーする際に,n*vasp_MAGMOM(nは原子数)を追記する.
例えば, atype = (‘Fe’, ‘Al’),nat = (5, 3),vasp_MAGMOM = (4.0 0.0)の場合,下記のように追記する.
このチュートリアルでは使用していないが,他にもINCARのLDAUL,LDAUUおよびLDAUJに対応している.cryspy.inではvasp_をつけて下記のように使う.
nat = (5, 0)のように2元系から単体に次元が落ちる場合,CrySPYは./work/xxx/INCARに下記のように追記する.
原子数がゼロの元素に関しては何もしない.
calc_in/
POTCAR
EA-vcでは各元素に対応するPOTCARファイルをそれぞれ準備する. ファイル名は
POTCAR_FePOTCAR_Al
のように末尾にatypeに書いた元素名をつける.
CrySPYは計算する構造の原子数に合わせて,./work/xxx/POTCARを準備する.
つまり,nat = (5, 0)のようにFeだけから構成される構造の場合はPOTCAR_Fe,
nat = (4, 4)のようにFe-Al系の場合はPOTCAR_FeとPOTCAR_Alを繋げてPOTCARにする.
job_cryspy
INCAR
1_INCAR
2_INCAR