分子結晶の構造予測
最終更新日:2026年10月16日
情報
CrySPYの基本的な使い方については,はじめにチュートリアル > ランダムサーチ(RS)を参照.
ここでは,分子結晶の構造生成のみを扱う. 本ページでは,構造生成の際に分子や原子団をユニットとして配置する結晶を「分子結晶」と呼ぶ.Li3PS4の例のように,単原子や多原子イオンをユニットとして扱う場合も含む.
バージョン0.9.0以降では,PyXtalを用いた分子結晶のランダム構造生成が可能.
PyXtalのデータベースに登録された分子を使用するか,分子構造を定義したファイルを用意する. PyXtalの分子データについては,PyXtalのドキュメントを参照.
登録済みの分子
PyXtalに登録された分子には,C60,H2O,CH4,NH3,benzene,naphthalene,anthracene,tetracene,pentacene,coumarin,resorcinol,benzamide,aspirin,ddt,lindane,glycine,glucose,ROYがある.
ここでは,ベンゼン分子2個からなる分子結晶の構造を生成する.
作業ディレクトリに移動し,以下のいずれかの方法で入力ファイルの例を用意する.
- CrySPY Utility > examples > qe_benzene_2_RS_molからダウンロードする.
- インストール済みのCrySPY Utilityからコピーする.
- (バージョン0.10.3以前のみ)
cp -r ~/CrySPY_root/CrySPY-0.9.0/example/QE_benzene_2_RS_mol .
cryspy.inを確認する.
分子結晶の構造生成では,[structure]セクションでstruc_mode = molを指定する.
使用する分子と分子数は,以下のように指定する.
mol_file = benzenenmol = 2
v1.5.0でtimeout_molは削除された.
CrySPYを実行し,初期構造(./data/init_POSCARS)を確認する.
ユーザー定義の分子
作業ディレクトリに移動し,Li3PS4の2化学式単位分の入力ファイルの例をコピーする.
- バージョン1.0.0以降
- CrySPY Utilityからコピーする.
- バージョン0.10.3以前
cp -r ~/CrySPY_root/CrySPY-0.9.0/example/QE_Li3PS4_2fu_RS_mol .
LiとPS4の分子ファイルが含まれている.PyXtalでは,.xyz,.gjf,.g03,.g09,.com,.inp,.out形式,およびpymatgenの分子データをJSON形式で保存したファイルを使用できる.
cryspy.inを確認する.
分子結晶の構造生成モードでは,単一の原子(この例ではLi原子)も1つの分子として扱う. この例では,以下の指定により,Li原子6個とPS4分子2個からなる分子結晶のランダム構造を生成する.
mol_file = ./Li.xyz ./PS4.xyznmol = 6 2
mol_fileには,cryspy.inがあるディレクトリからの相対パスを指定する.
この例では,分子ファイルをcryspy.inと同じディレクトリに置いている.
CrySPYを実行し,初期構造(./data/init_POSCARS)を確認する.
セル体積
cryspy.inのvol_factorで体積スケーリング係数を指定できる.
デフォルトは1.1.正の数値を1つ指定する.
例えば,係数を1.5にする場合は以下のように記述する.