ASE on Your Local PC
最終更新日:2026年10月16日
ASEは様々なコードのインターフェースを提供しているPythonライブラリであり, Pure Python EMT calculatorというシンプルなEMTの計算も実行できる.CrySPYさえインストールしてあれば,精度はともかく簡単に計算できるので,CrySPYのテストにちょうど良い.
このチュートリアルでは,MacやLinuxなどのOSのローカルPCを用いてCu 8原子の構造探索を試す.
Assumption
ここでは次のような条件を想定している:
- CrySPY 1.2.0 or later in your local PC
- CrySPY job filename:
job_cryspy - ase input filename:
ase_in.py
Input Files
どこか適当なワーキングディレクトリに移動して,まずはexampleをコピーしてくる.下記のどちらからコピーしてきても良い.
- Download from CrySPY_utility/examples/ase_Cu8_RS
- Copy from CrySPY utility that you installed
cryspy.in
cryspy.inはCrySPYの入力ファイル.
[basic] セクションのjobcmd = zshは環境に合わせてjobcmd = shやjobcmd = bash等に変更する.
CrySPYは内部でバックグラウンドジョブとしてzsh job_cryspyを実行する.
ASEを使う場合は,[ASE]セクションが必要.
下記の二つのファイル名は好きなように変えても良い.
jobfile:job_cryspyase_python:ase_in.py
他の入力変数については後で説明を行う.
calc_in Directory
ASEのジョブファイルや入力ファイルはこのディレクトリに準備する.
Job File
ジョブファイルの名前はcryspy.inのjobfileに一致させる必要がある.
ジョブファイルの例は下記の通り.
ase_in.pyというファイル名も自由に変えられるが, cryspy.inのase_pythonの値と一致させておく必要がある.
CrySPYではジョブファイルの最後の行はsed -i -e ‘3 s/^.*$/done/’ stat_jobとしておくルールになっている.
バージョン1.4.2からCrySPYがジョブファイルの末尾に自動的に下記を追記するようになった.(参考:機能 > ジョブファイルの自動書き換え)
メモ
1.4.2より古いバージョンでは,ジョブファイルの最後の行はsed -i -e '3s/^sub.*/done/' stat_jobと書いておくルールになっている.自分でsedコマンド文を書いたジョブファイルを1.4.2以上のバージョンで使用しても2回実行されるだけなので問題はない.
上記sedコマンドの意味は,stat_jobというファイルの3行目のsubから始まる部分をdoneに変える処理.
ヒント
(詳細:機能 > ジョブファイルの自動書き換え)
CrySPYのジョブファイルのCrySPY_IDという文字列は自動的に構造IDに置き換わるようになっている.
PBSやSLURMといったジョブスケジューラーを使う場合,ジョブ名にCrySPY_IDと書いておくとどの構造のジョブなのかが分かり便利である.
例えば,PBSでは#PBS -N Si_CrySPY_IDのように書いておくと,ジョブをサブミットする際,#PBS -N Si_10のように置き換わる.
注意点として,ジョブ名を数字から始めるとエラーとなることが多いので,Si_のように何か文字列を頭につけておくこと.
Input for ASE
ステージ数(nstage in cryspy.in)に応じた数のインプットファイルが必要となる.
インプットファイル名の先頭にx_,または語尾に_xをつけて準備する.
ここでxはステージ数.
CrySPYが探すインプットファイル名の優先順位は以下の通り.
x_ase_in.pyase_in.py_xase_in.py
各ステージで共通のインプットを使用するのであればx_や_xを省略できる.
このASEのチュートリアルではnstage = 1を用いるので,ASEのインプットファイルはase_in.pyの一つだけでよい.x_や_xを省略したファイルを準備している.
ase_in.pyは例えば下記の通り(ASEの使い方の詳細は公式のドキュメントを見ること).
ASEはVASPやQEなどと違って,入力ファイル(python script)は自分で書くことになるので自由度がある. CrySPYでは3つのルールを設けている.
- エネルギーはeV/cellの単位で
log.toteというファイルに出力する.CrySPYはこのファイルの最後の行を読む. - 最適化後の構造データは
CONTCARというファイルにVASPフォーマットで出力する. - 最適化の収束判定結果を
out_check_optというファイルにdoneかnot_yetで書き込む.CrySPYはこのファイルの最後の行を読む.
CrySPY実行
ここまで準備ができたらCrySPY実行へ進む.